これだけは貫きたい

バイオリンは難しいです。
音程を取るのも綺麗な音を出すのも。
『…持ち方も…』

はっきり言って、持ち方は自然に逆らっています。

バイオリンを手で持ってはいけない。
左腕、左手はひねらなきゃいけない。
右腕は自然な動きに逆らって弓を動かさなきゃいけない。
弓の持ち方は5本の指に意味があって、それをわかったうえで弓を持たなきゃいけない。

つくづく、
🎻「あなたに私を弾きこなせることができるの?」なんて、
楽器に嘲笑されているかのようです。

だからこそ、
教え始めて何十年もの間、
持ち方と基礎だけは、
私がわかる範囲でしっかりお伝えしようと心に決めてきました。

基礎がしっかりしていれば、
(プロが突き詰める基礎はもっと深いですし、流派もあります)
たとえ、弾かない時期があったとしても、再開することができます。

間違った持ち方のままだと、
正しい持ち方を修得するのに
倍以上の時間と努力が必要でしょう(何が正しいかの議論はありますが)
直らないことが多々です。

 

恩師が、
【持ち方の間違った生徒を排出することは罪だと思わない?…】と。

この言葉が何十年も心に刺さっています。

ここだけは、貫いてきた信念です。

さて、
今月は、その恩師の演奏会があります。
ボーイングのテクニックは本当に美しく、
私自身、もちろん『音楽』も、
再確認するチャンスです。

幼い頃の思い出

気候も良くなり、
なんとなく普段通らない道をお散歩していたら、
たわわに咲く木香薔薇に出会いました。


生徒さん達は今、
7月の発表会に向け、
まず、独奏曲の練習に頑張っているところです。

今年の合奏は、
幼稚園児のために、
小学5年生までの生徒さん達と
『キラキラ星』

小学生全員で、
『ユダスマカベウス』

大学生のソロ曲が終わってから
全員合奏で、
『ハウルの動く城』から「世界の約束」「人生のメリーゴーランド」


合奏曲はまだこれから練習に入るところですが、
今年も心に残る会になりますように…と、
夏まで、私も気を抜けない状態です。

今年は、
高校生のピアノソロ、トロンボーンソロにも演奏披露していただき、
また、合奏賛助として、
名フィルの友人、他にヴァイオリン仲間もお手伝い下さり、
有難い限りです。

木香薔薇の花言葉に
『幼い頃の幸せな時間』とあります。


誰ひとり欠けることなく、
発表会での時間が、
幸せな時間になりますこと、
そして、
佳き思い出になりますよう、
自身の精進も忘れず、

藤棚の下で、
巡る思いを馳せていました。

2017-2024 岩﨑バイオリン教室