これだけは貫きたい

バイオリンは難しいです。
音程を取るのも綺麗な音を出すのも。
『…持ち方も…』

はっきり言って、持ち方は自然に逆らっています。

バイオリンを手で持ってはいけない。
左腕、左手はひねらなきゃいけない。
右腕は自然な動きに逆らって弓を動かさなきゃいけない。
弓の持ち方は5本の指に意味があって、それをわかったうえで弓を持たなきゃいけない。

つくづく、
🎻「あなたに私を弾きこなせることができるの?」なんて、
楽器に嘲笑されているかのようです。

だからこそ、
教え始めて何十年もの間、
持ち方と基礎だけは、
私がわかる範囲でしっかりお伝えしようと心に決めてきました。

基礎がしっかりしていれば、
(プロが突き詰める基礎はもっと深いですし、流派もあります)
たとえ、弾かない時期があったとしても、再開することができます。

間違った持ち方のままだと、
正しい持ち方を修得するのに
倍以上の時間と努力が必要でしょう(何が正しいかの議論はありますが)
直らないことが多々です。

 

恩師が、
【持ち方の間違った生徒を排出することは罪だと思わない?…】と。

この言葉が何十年も心に刺さっています。

ここだけは、貫いてきた信念です。

さて、
今月は、その恩師の演奏会があります。
ボーイングのテクニックは本当に美しく、
私自身、もちろん『音楽』も、
再確認するチャンスです。

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