香り. 薫る

マスク生活も1年以上。
よく考えたら、何気なく漂う自然の薫りや好きなフレグランスの香りを楽しむことなく、マスクに覆われて臭覚が閉ざされた状態に。
なんか、虚しい。

ちょうど紫陽花の時季。
雨の匂いや初夏の湿気を帯びた肌で感じる薫り。
鬱陶しい季節ですが、やはり四季の薫りを感じないのは寂しい。

昔話をひとつ。
18世紀
西域カシュガルのウィグル族ホージャ家の美しい女性が、
清の乾隆帝の所望で、
民族も文化も宗教も違う紫禁城に召されました。
その後は、様々な伝説がありますが、
乾隆帝を拒み続け、故郷を想い、自らこの世を去った。という説を私は信じ、
潔いこの美しい『香妃』に20代の頃
惹かれました。
香妃の死後もその身体から、砂ナツメ(沙棗)の芳香が漂ったとか。

昔、有名化粧品メーカーが
「沙棗(SASO)」というパルファムを出し
すでに香妃に憧れていた私は、すぐに購入。
砂漠に咲く黄色い花の沙棗(さそう)。
甘いだけでなく、どこか爽やかでエキゾチックで、香妃を連想させるからか凛とした香りがとても好きでした。
再販してほしいくらいです。

このコロナ禍で人々が疲弊し、
アジアンヘイト、ウィグル族への弾圧、
世界で人種差別が更に広がり、
何故?と悲しい想いでニュースを見ていますが、
ゴルフ界では笹生(さそう)さんの頑張りが脚光を浴び、
同じアジア人として嬉しい限りです。

早くマスクが外せる世がきて、五感で愉しみ、
そして、人として正しい六識を養うことができるよう願うしかありません。

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