母の糸くず〜2018.年末

♣️わたくし事ですが、2015年に父を亡くしてから、母の世話をしながらの生活です。
父とは相性良かったのですが、何かにつけて母には反発していた私。

♣️東京文化服装学院を出た母に、子供の頃から、ほぼ全て、ドレスに至るまで洋服を作ってもらっていました。
デザイン画は私が書いて。

♣️戦争体験世代の母は、子供の頃、近所のピアノのある家庭がことさら羨ましく、その夢を子供に託し、私は気がついたらバイオリン、ピアノを習っていましたが、10歳のとき、父が生死をさまよう長い入院生活になり、その時でも、母の「手に職」のおかげで、習い続けることができました。

♣️大人になり、毎日、洋裁をする母が出す【糸くず】が家中に落ちているのを、不快に思っていました。
何十年か経ち、愚痴りながら糸くずを掃除する自分に、ふと、
《この糸くずがあるから、自分はここまで育てられたのだ》
と気づき、モノの見方を変えれば、心は変わるものだ…と感じた瞬間でした。

♣️少し痴呆になってきた母ですが、

《親は子供が少しでも上手に弾けるようになったときは、本当に嬉しいものだよ。よくここまで弾けるようになったと喜ぶよ》
と、発表会を催すたびに、言います。

その、積み重ねて得る『喜び』に、少しでも携わることができれば、両親への恩返しになるのでは…と。

♣️毎年暮れに、40年続くバイオリンコンクールが愛知県刈谷市であります。


今年は12/23.24。
バイオリンは、課題曲をしっかり弾けるようにする、人に聴かせるようにするだけでも大変な楽器です。
今年も、小学生の生徒が、私の厳しい指導に耐え(笑)頑張ってくれました👏。
舞台では堂々と丁寧に弾いてくれて、賞もいただき安堵しております。
何より、このコンクールを目標にして頑張った過程が『宝』であると…。
親でなくとも、成長を嬉しく感じます😊

♣️最近、母の歩きもおぼつかなくなり、楽しい学生時代の思い出がある「大好きな東京」はこれで最後と、「行き納め東京、見納め東京」旅を計画しました。

破天荒で風変わりな母ですが、昭和一桁生まれにしては、ちょっとモダンな趣味。

数年前、日比谷シャンテ内の、此処にしかない素敵なブティックをみつけ、お洋服を母に見せたら、母のお気に入りブティックNo.1になりました。
私も大好きなお洋服たち💗
血は争えません(笑)
東京に行く度にお世話になります。

【日比谷シャンテ内 「KEIKO SUZUKI」スタッフ様と】

最後の東京旅は、日比谷の老舗ホテルを拠点に休憩しながら手を離さず歩いていました。
数年前から「北欧に行きたい!」と言っていましたが、さすがにそれは無理なので、日比谷公園のクリスマスマーケットで我慢してもらっています(笑)

我が強く大変な母ですが、私の個性の原点が、ここにあるのだと思うと、年老いた母を面白く可愛らしく見えるときがあります。

♥️日々、介護は大変ですが、神様がいるとしたら、反発してきた母への感謝を痛感する時間を、生きている間にいただけた…。
これが、私の『宝』で、それに気づいた私は幸せ者だと感じます。

今はピンときませんが、2018年東京旅は一生の思い出になることでしょう。

淋しいことに【糸くず】はもう出ません。。。

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