遠い松竹座

春には、暖かくなり少しはコロナも収まるかしらと予想し、
4月の大阪松竹座、
大好きな演者さんのチケットを取っていました。

コロナ禍、我慢していたぶん、
朝ドラでも、
『鶴亀家庭劇〜鶴亀新喜劇』が取り上げられているように、
松竹座に足を運べることを、
ものすごく楽しみにしていました。

しかし…
公演中止。
かなりの凹み具合です。
そうこうしているうちに関西は大変なことに。

考えようによっては、
変異株で更なる感染拡大し、
行くのを迷っていたところに諦めがつき、
安全を手に入れたのかも。

お芝居の『泣き笑い』は紙一重。

中止は残念ですが、
もしかしたら危険回避と、
これも明暗紙一重。
(どこに居ても、その人の行動の在り方が重要なんでしょうが)

それでも、やっぱり悔しくて、
懐かしい藤山寛美さんのDVDを購入してしまいました(笑)
子供の頃の記憶を辿り、タイトルのみで購入。

やっぱり、面白い。
喋りのテンポ、間、
たぶんアドリブであろう場面、
ちょっとした仕草。
でも、しっかり、
人として当たり前のことを、
見栄も体裁もない、
少しぬけている主人公が堰を切ったように語る。
同時にお客様の熱い賛同の拍手。
藤山寛美さんの芸に魅入り、
私も笑いながら泣いている。

昭和、平成、令和、
どんな時代でも戒めなくてはいけないことを、
面白ろ可笑しく、
笑いと涙で諭してくれている。
とても大切なこと。

道頓堀の赤い灯、青い灯。
通天閣は赤色に染まっていますが、
早く危険な赤は消え、
ゴチャゴチャした何でもアリの街色と共に、
見上げれば、
「松」や「竹」と同じ、
緑色が灯りますように。

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