平和な国の義務

ゴールデンウィーク中、
岐阜国際音楽祭コンクールの審査員をさせていただきました。
皆さんレベルが高くて素晴らしく、
ここまでくると判断しかねるというレベル。
それぞれの個性が違うので、
それぞれの演奏スタイル、
解釈が光るコンクールでした。

帰宅すると、
毎日、世界でも日本でも辛いニュースばかり。
現実から眼をそむけず、しっかり現状を把握しておこうと、ニュースのハシゴ。

いろいろな事件、事故はあります。

でも、音楽ができる
『日本は平和です』

私が母の介護で毎日汗をかいていても、
『日本は平和です』

だとしたら、悲惨なことには祈ることしかできませんが、
目の前のこと、与えられたことを一生懸命やるだけ。

それが、平和な国(平和ボケ感もありますが)に生まれた義務かなと。

ただ、あまり頑張りすぎないように、
どうしたら緩急つけられるのか?

難しいと思いながら、
また、平凡な朝がやってきて、
母のことで葛藤しながらも、
平和な一日が過ぎていきます。

息抜きに、
大阪のホテルでのディナーショーに行かせていただきました。
世間的には贅沢なことでしょうが、
たまには
時間を忘れること、
日常を忘れることが、
人間には不可欠。
ホテルの裏の川をぼんやり眺める贅沢な時間。

人それぞれ癒しの種類は違うのでしょうが、

今、
祖国を離れている人達は何が一番必要なのか…

西洋には
『ノブレスオブリージュ』といって、『高貴な者には義務が伴う』という精神があります。
無償のボランティア精神。

高貴でなくとも、
それぞれのことを考えるのは、
平和な国に住む私達の義務でしょうね。
目の前のことで精一杯な今、
なかなか、そのような精神にはなれませんが…

少しずつ、海外からのアクセスもあり、

岐阜では、
8月にリスト音楽院の教授陣の公開セミナーが再開されます。
今回も生徒がお世話になる予定です。

名古屋では、
多くのバイオリニストを育てた偉大な先生。
ザハールブロン氏も来日されます。
これもまた楽しみです。

世界が、少しずつ動き始めている。

今年も、もう紫陽花の季節です。

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