母がくれた夢の2日間

8月11日。
宝塚のSS席4列目で観劇。
客席降りでトップスターさんが横に。

次の日、8月12日。
安奈淳さんのランチショー。

そして夜は、
柚希礼音with紅ゆずる.真風涼帆のディナーショー。

信じられないくらい、
贅沢にもチケットが取れてしまい、
今年の運は全部ここで使ってしまったと確信した2日間でした。

安奈淳さんは、
以前も書きましたが、
75歳でも、声量があり粋で味がある素敵な歌声。
ご病気され余命3日と宣告されてからここまでの復活。

安奈さんのプログラムで知ったことですが、

タンゴ『ジェラシー』は、
デンマークのバイオリニスト、
ヤコブ.ゲーゼが作曲したコンチネンタルタンゴ
(何度もカルテットで弾いたことありますが、知らなかった)

『SHE』
映画「ノッティングヒルの恋人」でE.コステロが歌い、耳馴染みがあると思いますが、
本来は
C.アズナプールの歌。
シャンソンだと、初めて知りました。

今回は、
なんと最前列!
安奈さんを、見上げなくてはいけないくらいの距離。

…やはり運を使った…

しかも、お隣りの席は、
OSKの元トップスターさん。
お隣りのテーブルには元タカラジェンヌ。

とにかく歌声ひとつで、ここまで魅了させられる安奈淳さんは素晴らしい…と余韻に浸るなか、

帝国ホテル大阪をあとにして、
梅田の阪急インターナショナルへ。

…台風の心配もしながら…。

柚希礼音さんのディナーショーは、これまたパワフル過ぎてカッコ良く、
元トップ3人のトークも面白くて
ホテル側が終われとの鐘が何度も。

安奈淳さんと柚希礼音さんは、
35年の時を経て、
同じ演目の同じ主役をしたため、
『アマール.アマール』という大好きな曲を
同じ日にお二人から聴くことができ、まさに奇跡です。

全国の多くのファンが観たいがため、
昼夜2回公演がライブ配信に。
とにかく楽しくて、
こんな贅沢な日があるのだと、びっくりです。

終わってからスマホを見たら何度も施設から着信があり、
母が、熱と酸素飽和度が低くなっていると…。

夜遅かったので、
「なんとか、命はもって欲しい」と祈りながら、
次の日の7時台の新幹線で即岐阜へ。

すぐ施設へ行き、様子を見て、
残り少ない命だろうと確信しながらも、
もし、8/11に連絡入っていたら、二つのショーは観れなかった…
この2日間、子孝行してくれたと、
手を握り、
母の好きな歌『小さな喫茶店』を傍らで歌っていました。

『小さな喫茶店』も『ジェラシー』と同じ頃に作られたコンチネンタルタンゴ。

お盆に、
施設のスタッフさんに許可をいただき、
母の部屋で、母の好きな
『愛の讃歌』『サントワマミー』
『すみれの花咲く頃』
『小さな喫茶店』を
バイオリンで弾かせていただきました。

「この曲何?」の問いかけに、
何を弾いても、
小さな、少し苦しそうな声で
『愛の讃歌』と。

『タイスの瞑想曲』が好きだった父には、命尽きる間際、
聴かせてあげることができませんでしたが、
虫の息でも、一生懸命生きてる母に、
少しでもバイオリンを聴いてもらおうと、
学生の頃のように楽器を背負って、
鼻歌で『小さな喫茶店』を歌いながら、
施設まで、歩いています。

明日も明後日もバイオリンを背負って行くつもりです。

そういえば、帝国ホテルのSNOOPYの小さなぬいぐるみは、
母と一緒に行ったとき、
母が欲しがって購入し、
今も、我が家のドアマンをしてくれています。

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